歯並びが悪くなる原因
歯並びが悪くなる原因には、遺伝的要因と環境的要因の二つがあります。
遺伝的要因とは、親から子へ受け継がれる遺伝による原因で歯並びが悪くなることを指します。
中世オーストリアのハプスブルク家の肖像画で見られるような、下顎前突症は遺伝による影響を示す有名な話となります。環境的要因には歯の大きさや顎の骨の形態、大きさなどが該当し、成長過程で抑制できるものとできないものがあります。
次に、環境的要因は、成長過程で受ける後天的な原因の事を指します。
意外にも日常の何気ない癖により歯並びは容易に悪化し、逆に幼少期に気を付けることで容易に改善もします。
次のような癖が見られたら注意が必要です。
指しゃぶり・唇をかむ・舌をかむ
指しゃぶりを続けると、歯に大きな負担がかかり、前歯が前方へ倒れて出っ歯になったり、上下の前歯の間に空間ができる開咬になったりする恐れがあります。
舌の癖(舌突出癖、異常嚥下癖、低位舌)
歯を舌で押していると、圧によって歯が動いてしまいますし弱いと頬の筋肉の圧で顎の成長は阻害されます。
口呼吸・お口ぽかん
口呼吸やお口ぽかんだと、唇を閉じる筋力が無いので出っ歯になってしまいます。
また、虫歯・歯周病の増加、他にも学力の低下等の様々な問題を引き起こします。
爪を噛む
爪は硬いため、長く噛むと歯や歯茎に大きな負担がかかります。その結果、正常な発育を妨げて、将来的に永久歯がきれいに並ばなくなる可能性があります。
唇を噛む
上唇を噛むと受け口になり、下唇を噛むと出っ歯になる場合があります。
頬杖
頬杖をつくと、顎に大きな負担がかかって顎のバランスが崩れる場合があります。
噛み方(強く噛みすぎる、片側ばかりで噛む)・食いしばり
マシュマロを食べるのと、おせんべいを食べるのに必要な顎の力は違います。『よく噛んで食べましょう!』というのは、食べる時に力強く噛むことではなく、噛む回数を多くしましょう、ということです。
どんな食べ物も必要以上に強く噛んでいたり、片側ばかりで噛んでいると顎の成長に影響を与える場合があります。また食いしばりも癖づけると歯が必要以上に咬耗していって咬み合わせが変化してしまいます。